instagram

第四話 タケダミツル

 その日、喫茶店ロンドに現れた七星陽の額には、大判の絆創膏が貼られていた。いつものように彼を出迎えた櫟原は、驚いたように目を見開く。
「どうしたの、それ」
「……ちょっと、な」
 兄とその友人――いや、あれはただの友人ではないのだが――のやり取りを見ていた英は、やれやれと肩をすくめた。だいぶ冷めてしまったカフェラテをすすり、二人から目を逸らす。
 兄の怪我の原因を、彼女は知っている。彼らの幼馴染の投げた本か何かが当たった場所が浅く切れ、出血したのだ。その場に彼女はいなかったが、昨夜帰宅した兄はひどく気落ちして、その理由を傷の手当をした彼女に語ってくれたのだった。――聞く耳持ってなかったよ、あいつは……なんでああなっちゃっかなあ。
「そう」
 口ごもった兄をそれ以上追求することはなく、櫟原は静かに微笑んだ。今日は何を飲む? と尋ねる。陽はほっとしたように表情をゆるめて、ダウンジャケットを脱いだ。
「ふつうのコーヒーで」
「ホット、だよね。ミルクと砂糖は」
「今日は入れない」
「了解」
 慣れた様子で会話を交わす二人――それはそうだ、二人は常連客とバイトという関係だけではなく、大学の同級生でもあるらしいから。でも、本当だろうか? 本当に、櫟原は兄と同じ大学に通っているのだろうか? 兄に対してだけ、そのふりをしているだけではないだろうか? 英は視線を落とした。開いた英語の教科書を、眺めるでもなく眺めながら――何しろあの櫟原という名の美青年は、人間ではない。
 櫟原は悪魔だ。人の望みを叶えるかわりに、その人の「何か」を食べてしまうという、悪魔。今のところそれを知っているのは英だけで、では何故その悪魔とやらがこんなところで寂れた喫茶店に巣食っているのか、それは英にもわからない。ただ確実なのは、この悪魔は事故で一度命を落としかけた――否、命を落とした兄を救ってくれて、その代わりに彼女を自分の隷属とやらにしたということ。ようは退屈しのぎの玩具ってことだ、と英は理解している。その認識はきっと大きくは間違っていない。ただし、玩具だからといって大人しく彼に付き従うつもりはない。櫟原もさほど英に何も強制はしないから、彼女はこれからもできるだけ普通に過ごすつもりである。それが、彼女にできる悪魔への最大限の反抗だと信じて――。
「…………」
 陽は常に似合わず、黙りこくってコーヒーを口にしている。闊達な兄には珍しいことだが、無理もないと英は思った。
 彼に怪我を負わせたのは、陽の小中学時代の同級生で家も近い、いわば幼馴染である。名は竹田滿(みつる)という。低学年の頃、英は兄と一緒に通学していたから、自然と滿とも登下校時に顔を合わせていた。成績はそこそこだがスポーツのよくできる、クラスの人気者だった。時に英にちょっかいをかけることもあったが、悪意のない可愛らしい悪戯程度だった。英の思い出の中の滿とは、そんなどこにでもいるような普通の少年だった。
 歯車はいつ、狂ったのだろう。
 滿には少し年の離れた兄がいる。英とは一回りほど違うから、あまり良くは知らない。既に就職して一人暮らしをしているその兄が昨日久しぶりに実家に帰ってくるというので、陽がちょうど良い機会だと竹田家を訪ねていったのだが……そこで何があったか、詳細は英にはわからない。ただ、帰ってきた兄の顔には血のにじむ傷があって、そしてその原因は激昂した滿の投げ付けた何かだ、ということ。
「なあ」
 不意に、陽が口を開いた。話し掛けたのは、英にではなく櫟原に、らしい。
「ここってバイトもう一人雇ってくれたりしねーかな」
「バイト?」
 櫟原が眼鏡の奥で目を瞬かせる。
「陽、バイトするの?」
「俺じゃなくてさ、その……」
「お兄ちゃん、それは無茶じゃない?」
 英はため息混じりに口を挟んだ。陽が言いたいのは、滿のことだろう。進学した高校が合わなくて不登校になって、二年に進級できずに留年、そのまま退学して、それ以来ずっと家にいる彼。バイトもしたことがないし、学校にも行っていない。事実、ごく近所に住んでいるにもかかわらず、英はこの二三年というもの彼の顔を見ていない。何か資格に向けて勉強しているわけでもないらしく、ただひたすらに自宅に閉じこもっている、そういう存在を世間一般に何と呼んでいるか、知らない七星兄妹ではない。
 陽が心配する気持ちはわかるが、それはさすがにいささかお節介というものだろう、と英は思った。彼らは滿の家族でも親戚でもない。滿の兄が奔走するならわかるが、陽の出る幕ではない。
 陽は英を見遣った。
「そういうなよ……(かける)さんも困ってるんだって」
 竹田翔――というのが、滿の兄の名前である。そういえばお兄ちゃん結構可愛がってもらってたっけ、と英は思い出した。
「よく分からないけど」
 櫟原が静かに口を挟んだ。
「ここ、見ての通り結構お客さん少ないからね。そんなに人手が足りないわけじゃあないんだ」
 それもそうか、と肩を落とす陽に、櫟原は目を細めて問い掛けた。
「良かったら、詳しく聞かせてくれない? もしかしたら力になれるかも」
 陽は案の定、単純に顔を輝かせる。英は顔をしかめた。悪魔である櫟原が、そう簡単に力を貸してくれるはずがない。きっと何か狙いがあるのだ、決まっている。
「やめようよ、さすがに櫟原さん巻き込むのは……」
「いいんだよ、英ちゃん」
 櫟原はやんわりと、しかしきっばりと遮った。口元は優しく微笑んでいる、しかし英に向けられた眼差しは鋭く閃いて――余計な口を挟むな、と言っているかのようだった。これ以上は、逆らえない。英の本能が警鐘を鳴らす。
「聞かせて欲しいな」
 まんまと悪魔の誘いに乗った陽は、竹田滿の現状について櫟原に語り聞かせたのだった。

  ※

「そういうわけで、何とか外に出るきっかけをだな」
「なるほどね」
 真剣な顔で聞き入っている櫟原を、英は胡乱な眼差しで見つめた。櫟原はそんな彼女を一瞥だにしない。きっとわざとだ。
「いきなりあんまり忙しいところとか難しい仕事も何だから……ここなら人間関係もまあ、お前とだし、きっと大丈夫だろ」
 我が兄ながら、純情だなあ。英は内心でやれやれとため息をつく。兄の気持ちはよく分かるし、その想いは間違ってはいないと思う。けれどそれが滿に通じるかどうかは別問題だし、持ちかける相手が櫟原でいいのかどうかはさらに深刻な問題だ。
「そりゃあ、僕で良ければ力になりたいけれど」
 しゃあしゃあと言う悪魔。さすがだわ、と英は感心した。この男にとって、人間など皆食料に過ぎない。それをいかに調理するか、美味しそうに盛り付けるか、彼の興味はそれだけのことだ――勿論、私も含めて。
「本当か?」
 陽はぱっと顔を輝かせる。櫟原はこくり、と控えめに頷いた。
「マスターには僕から相談しておくよ、心配しないで」
「おう! 俺の方も滿に、」
「お兄ちゃんから話すのはやめたほうがいいよ」
 英は口を挟んだ。
「元同級生にお膳立てしてもらったなんて、プライドが傷つくでしょ。あちらのお兄さんを通したほうがいい」
「そ、そうか」
 陽は髪をかく。
「それも、そうだな……うん、確かにそのとおりだ」
「よく気が付くね、英ちゃん」
「どーも」
 わざとらしくにっこりと微笑む櫟原に、英は引きつった笑みを向けた。

  ※

「出掛けるよ」
「…………は?」
 風呂上がり、自室に戻った英を出迎えたのは櫟原だった。何故、彼がここに。英は混乱して頭からかぶっていたタオルを握りしめる。
「な、なんであんたがここに」
 櫟原とあの喫茶店、ロンド以外の場所で会うのは初めてだった。
「あんた呼ばわりって、ひどいね」
 櫟原は眼鏡を外しくすくすと笑いながらそれを黒いシャツの胸ポケットに仕舞った。頭の先から足元まで、白い肌を残して彼は全てに闇色をまとっている。
「とにかく、さ。出掛けるから準備して。五秒だよ」
「出掛ける、ってどこに」
「陽が今日言ってた、タケダミツルくんのところ」
「な……」
 しれっと言う櫟原に、英は絶句する。櫟原はそんな英を不躾にじろじろと眺め、にやりと笑った。
「五秒経ったね」
「は、いや、ちょっと!」
 櫟原は後ずさる英の手首を捉え、自分の方へと引き寄せた。
「この格好で外を出歩くのは、ちょっと……!」
「出歩かなければ、いいよね?」
 櫟原は彼女の両目をその大きな手で覆った。
「じたばたしない」
 耳元で低く囁かれ、英の背筋がぞわりと粟立った。視界を塞がれたまま、足元が揺れめくのを感じる。
「ほら、着いたよ」
 櫟原の声に目を開けると、そこは先程までいたはずの自室ではなく、見覚えのない部屋の中だった。決して自室も整理整頓が行き届いているわけではないが、ここは一層雑然としている。英はその場に立ち竦んだ。
「な、なんだお前ら!」
 その声にびくりと身体を縮める。思わず隣にある櫟原の影に隠れてしまった。悪魔に頼るなんて、とほぞを噛むが、そもそもここに彼女を連れてきたのはその悪魔である。
 床に座り込み、彼らを睨みあげているのは若い男だった。陽よりはかなり肉づきがいい。スウェットのようなものを着ている。彼の右手はローテーブルの上に置かれたノートパソコンのキーボードに触れていた。
「これ、ミツルくん?」
 櫟原に尋ねられ、英は目を見開く。記憶を辿るが、そこにある竹田滿と目の前の顔とは――いや、目元や口元、声には面影が――。
「何だよ! 警察呼ぶぞ」
 声を荒げる滿に、櫟原は嗤った。
「ねえ、君、タケダミツルくんだよね?」
「だ、だったら何、」
 滿はきょどきょどと視線を彷徨わせている。ああはいったものの、彼は人を呼ぼうとはしなかった。この時間である、階下には両親や、あるいは帰省中の兄だっているだろうに。膝をぶるぶると震わせるように揺らしながら背を丸める滿――見ていられなくなって、英は視線を逸らした。
 櫟原は甘やかな声で語り掛ける。
「これは君の夢だ」
「夢?」
「そう、君は夢を見ているだけ」
 滿の目が少しずつ、とろんと溶けていく。
「これは君の夢だから、俺は君の望みを叶えてあげることができる」
「俺の、……望みを……?」
 鸚鵡返しに繰り返す滿。英ははっとして櫟原を遮ろうとした。こいつ、滿を「喰う」つもりだ……! しかし英の身体は動かない。声も出ない。かろうじて視線だけで見上げると、櫟原はちらりと彼女を見下ろし唇の端を歪めて笑った。――こいつ……! 英はぎりぎりと歯を食いしばる。私の反応も含めて、こいつは「喰う」つもりだ。さし詰め、私は料理に添えられているパセリだか刺し身の上に乗った菊だか、そんなところか。本当に悪趣味だ。悪魔だから当然だけど。
「おれは……」
 滿はぼんやりと呟く。
「ひとりに……誰も、俺に干渉しないように、……」
「君は、干渉されたくないのかい」
 櫟原の声は優しく心地よい。英ですら聞き惚れてしまうほどである。
 滿は頷いた。
「もう、放っておいて欲しいんだ……俺のことは、もう……」
 ――なんでそんなことを言うの。英は出ない声に歯噛みしながら、強く思う。この想いはきっと伝わらないのだろう、それでも英は諦められなかった。陽の顔が脳裏を過ぎる。兄はあんなにも滿を心配していた。そのことだけは、滿にわかって欲しい。
「君は、君の周りの人が嫌い?」
「嫌いだよ」
 滿は吐き捨てた。
「泣くしか能のない母さんも、今更説教しようとする父さんも、父さんそっくりの兄貴も――」
 一番辛かった時、誰も俺を助けてはくれなかったのに。
「誰も……誰も……」
 滿はつぶやく。
「折れたものは、元には戻らねえんだよ。ひん曲がりながらもぎりぎり耐えてた時期なら――持ち直せてたのかも、しんねーけど」
 ちり、と英の胸が痛む。彼に何があったのか、彼女は知らない。知りたいとも思わない。けれど今の台詞は――ひどく、堪えた。
「俺は、もう、折れた。元には戻らない」
 それでも――。英は思う。元には戻らなくても、別の形ではあっても、前には進めないの? ここを出て、暗い部屋を出て、別の場所には進めないの? だがその問いは生まれることを許されない。英の声は、悪魔に奪われたままだ。
「僕は君の願いを叶えてあげられる」
 悪魔は囁く。
「ただし、対価は必要だけれど」
「対価……?」
「そう」
 何か、僕に頂戴? と悪魔は微笑む。滿はのろのろと尋ねた。
「誰も、俺に干渉しなくなる?」
「約束しよう」
 ――駄目。やめて。英は叫ぶ。櫟原さん、聞こえているんでしょう。やめて。
 お兄ちゃんから、幼馴染を奪わないで――。
 覚えているから。かつて兄が語った滿との思い出を、英は覚えている。他愛ない悪戯、ちょっとした失敗、くだらない冒険――それは陽の大切な思い出なのだから。
 英の声は、届かない。
「けど、俺にやれるものなんて……」
 何も無い、と滿はつぶやいた。櫟原はにい、と唇を歪める。
「あるよ」
 櫟原は身を屈め、俯いていた滿の顎に手を掛けた。
「君に関する、皆の記憶を貰いたい」
「……え?」
 櫟原はじっと覗き込むように滿を見つめる。
「忘れてもらうってことだよ。君の家族や友人に君を忘れてもらうんだ。そうすれば彼らが君に干渉することもなくなる」
「でも、だったら俺この家にいられなくなるんじゃ」
「大丈夫、君が追い出されるようなことにはならない。君がどこにいようが、何をしようが、誰もそれを構うことはないよ。好きにすればいい」
 好きに食べて、飲んで、寝て、好きなことをして好きに生きればいい。
「君の行動はすべてが許容される。誰も君を咎めることはできなくなるよ」
 英は櫟原の背を見つめながら、震えを止められなかった。彼の甘い囁きが、とても恐ろしい。
 櫟原は、竹田滿を世界から切り離そうとしている。彼の記憶を世界から奪い、そうして彼の存在感を世界から消す――あたかも彼は幽霊であるかのように、世界を孤独に彷徨い続けることになる。
 そんなのあんまりだ。英はもし身体が動けば、櫟原の背中をぶん殴ってやるのに、と思った。殴りつけて罵って、首根っこ掴んで振り回してやる。
 櫟原が自分をわざわざ連れてきたのはこのためだ。自分の怒りを、悲しみを喰らうため。悪趣味な、最低な悪魔。英はぎりぎりと櫟原を睨む。背を向けている彼は今も、英の感情の動きなど手に取るように把握しているのだろう。そして、それを愉しんでいる。
 それが――それこそが、自分がこの悪魔と交わした契約の意味に違いない。
「ただ、一つだけ警告しておくけれど」
 櫟原は言う。
「一度契約したら、元には戻らない。人々の君に関する記憶は戻らないし、人が君を構ってくれるようにもならないから。よく考えて決めて」
 滿は苦笑のような表情を浮かべ、首を横に振った。
「考えるまでもないな」
 櫟原は黙ったまま、じっと待つ。
 滿は顔を上げた。
「その契約、乗るよ」
「…………!!」
 英はひゅっと息を呑む。目の前が暗くなるような感覚。
 ――元には戻らない。
 櫟原は警告した。それなのに、こんなにも簡単に滿は世界を捨ててしまう。その世界の中には陽も、そして彼の両親も、兄も含まれているというのに。
「そう――それじゃ」
 櫟原の声に笑みの色が乗る。
「早速始めよう」
 英の視界を覆う漆黒の羽。英は固く目をつぶる――しかし、それは消えることなく彼女の周りを舞い散った。
 ――心配しなくても、君は彼を忘れない。
 頭の中に櫟原の声が響く。
 ――僕と一緒に、これからの彼を楽しんでもらうよ。
 楽しめるわけがないでしょ、と吐き捨てる。わかってるくせに。
 ――でも、選んだのは彼なんだから。君が目の前で見ていた通りだよ。
 英は目を開く。そこは元の通りの自分の部屋だった。夢、ではない。その証拠に、彼女の目の前には美しい悪魔が立っている。
「彼、どうなるかな? どう思う?」
 赤い舌で唇を舐め、櫟原は英に話し掛ける。
「知らないわよ、そんなこと」
 ようやく動くようになった舌を動かし、英は低く呻く。
「誰にも知られない、気付かれない、なんて――そんなの生きてる意味あるの……?」
「昨日までの彼には、生きている意味があったってこと?」
 櫟原の問いに、英は絶句する。――あったに決まってる。陽ならそう言うだろう。だからこそ、彼は滿を何とか外に連れ出そうとしていたのだから。だが、英にはわからない。滿にそれだけの価値があったのか、わからない……。
「英ちゃんは正直だね」
 櫟原はくすりと笑う。英は目を逸らした。
「お兄ちゃんも、忘れてしまったの」
「そうだね。彼の家族だって、彼を忘れてしまっているよ」
 これからいくら滿が家の冷蔵庫のものを食べようが、部屋で電化製品を使おうが、出掛けようが、周りの人々はそれを認識しない。全てが許される代わりに、彼は永遠に孤独である。
 だが、最後にそれを選んだのは、彼自身だった――そのことが、英は何よりもショックだった。
 歯を食いしばって悔しさに震える英の髪を、遊ぶように櫟原は撫でる。
「御馳走様」
 それが滿のことを指しているのか、それとも彼女のことなのか。英が黙っているうちに、櫟原はすう、と姿を消していた。

  ※

 翌日。起きてきた陽の額には、やはり絆創膏が張ってあった。英はおそるおそる尋ねてみる。
「お兄ちゃん、その怪我は?」
「へ?」
 陽はきょとんとして、すぐに答えた。
「昨日言ったろ、立ち上がるとき机にぶつけたんだ」
「そ――」
 そんなはずない、と言いかけて英は口をつぐんだ。
 脳裏に浮かぶ、悪魔の笑顔。
「そうだったね」
 英はぽつりとつぶやく。――陽にとっては、これでもいいのかもしれない。これで幼馴染のことで心を痛めることがなくなったのだ、そう思えば……。
「そういえば」
 陽はぽつりとつぶやく。
「俺、何か櫟原に頼んでた気がするんだけど、なんだっけな……」
 英は聞こえないふりをして朝飯を口に詰め込む。味は、少しもしなかった。